いちみや皮フ科クリニック スタッフブログ

ステロイド外用薬について

2017.05.18

こんばんは、一宮です(^^)

先週に比べると今週はのんびりした診療でちょっと一息です。

皮膚科医としては避けては通れないステロイドについて今日は書きたいと思います。
皮膚科医の永遠のテーマと思ってますが・・誤った知識でステロイドを過剰に怖がる患者さまがいらっしゃいます。
それぞれのお考えなので一概にダメとも言えませんが、皮膚科医はステロイドを症状の程度によって使い分けて最小限の副作用で最大限の効果が出るように工夫して処方しています。ステロイドで症状がおさまればタクロリムスなどの免疫抑制剤に切り替える維持療法を行っています。

炎症や痒みが強いときにステロイドはとてもよく効く良いお薬です。
ステロイド内服と塗り薬のステロイドの副作用を混同されて、ステロイドを塗ると体の内臓にも副作用があるから使いたくない、ステロイドを使うと皮膚が黒くなるから使いたくない、ステロイドを使うとやめたらひどくなるなどと思い込んでいる方もいます。

これらはすべて間違いです。

私が研修医の時、アトピーの権威の当時の助教授外来についていました。その先生がよく患者さんに説明していたのは、ステロイドの外用で内臓に副作用が出るには最強クラスのステロイドを1日に40グラム塗り続けないといけないということでした。最強クラスのステロイドを処方することは私は滅多にありませんし、1日40グラムって小さいチューブ8本分です。それを塗り続けるってふつうにはあり得ないことです。

ステロイドを使うと皮膚が黒くなる?これはお薬のせいではなく、炎症が続いていることによって炎症後の色素沈着をきたすため皮膚が黒くなることがあります。ですので、お薬のせいではありません。レーザー後色素沈着でレーザー後にしばらく皮膚がメラニンを作る時期がありますが、ステロイド塗っていなくても強い刺激を与えると皮膚は体を守ろうとしてメラニンを作ってしまうのです。

ステロイドをやめたらひどくなる、これは中途半端に使う方が多いためだと思われます。少しよくなるとこわいからと言って外用をやめる、するとまた増悪する、炎症が長引く・・の悪循環です。最終的に長引いてステロイド内服せざるを得なかったり、ひどい場合には感染症のリスクもあります。

ステロイドを使うと局所の副作用は確かにあります。使う量や部位、期間にもよりますが長く使うと皮膚が薄くなって血管が透けて見えてきたりします。でもステロイドを使わないで炎症が続くと苔癬化と言って皮膚が象の皮膚のように厚くなります。先ほどの助教授はご自身もアトピーで自分は長年ステロイドを使ってきて顔の皮膚が薄くて赤い顔になった、けど使わなったら象みたいに分厚い皮膚になっていただろうとおっしゃいました。どちらの人生がいいか?究極の選択?決めるのは患者さんです、正しい情報とその患者さんにとって最善の治療を提案するのが皮膚科医の役割だと思っています。

ちなみに、小さい頃からアトピー持ちの私も、30年以上、顔と手にステロイドを塗り続けています。セラミドを使い始めて以前より量は減りましたがいまだに口の周りや目の周りなどは荒れやすいのでステロイドが完全にきれることはないです。手は少し皮膚が薄い感じはしますが顔は副作用はほとんど出ていません。
ステロイドのおかげで肌荒れも長引かないし、お肌のQOLはステロイドのおかげで保たれています。

おまけ

差し入れで頂いた美味しいパンでおひるごはん(^^)

旬のソラマメも頂きました。スタッフみんなで分けていただきました。

ありがとうございます(*^-^*)

週の後半がんばりましょう(^^)/