いちみや皮フ科クリニック スタッフブログ

アトピー性皮膚炎でお悩みの方へ・ 新しく治療の選択肢がふえることになりました

2022.10.17

こんにちは、看護師の荒川です ❛ᴗ❛)✧
10月に入り朝夕は冷える日が多くなってきましたね。
冷え性の私は早速、モコモコ靴下を引っ張り出し、愛用しています(^-^;
1日の寒暖差による気温変化に体が慣れていませんと、
体調を崩しやすいので、みなさまもお気を付けくださいね◌꙳✧
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さて、今回はアトピー性皮膚炎皮膚炎の治療の選択が広がってきていることについて、お話しさせていただきます。
当院ではこれまでに、アトピー性皮膚炎に対し、外用薬による治療をベースに、
V-TRACによる紫外線療法やデュピクセント(15歳以上)による自己注射療法を導入してまいりました。
そこに、これまでの治療で思うほど効果の得られなかった方や、デュピクセントには年齢が適していなかった、
重症型アトピー性皮膚炎に患者様に対して、ミチーガリンヴォックという新しい治療の選択肢が増えることになりました。どちらの治療も、これまでの外用薬による治療と併用し行っていくものですが、
ミチーガは主にアトピー性皮膚炎に伴うかゆみを抑える効果があります。
免疫細胞Th2細胞から産生されるIL-31というかゆみを誘発するサイトカインと競合して、
末梢神経にあるIL-31受容体のシグナル伝達を阻害することでかゆみを抑制します。
かゆみを抑制することで皮膚の掻き壊しやかゆみの増強を防ぎ、皮膚症状が改善します。
治療は、成人及び13歳以上の小児に対し4週間の間隔で皮下注射を行います。


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リンヴォックはJAK阻害薬と呼ばれる内服による治療薬です。
リンヴォックは免疫を司る細胞の中にあるJAKと呼ばれる部分に結合し、炎症を引き起こす物質(サイトカイン)が細胞の受容体にくっつき「炎症を引き起こす信号」をブロックすることで、皮膚の炎症やかゆみの発生を抑えます。
さらにサイトカイン自体の増加も抑制することで皮膚の炎症や痒みの原因を根元からブロックする役割があります。
こちらは12歳以上(30㎏以上)の方に行え、内服は1日1回です。

新しい治療の選択肢が拡大するにつれ、アトピー性皮膚炎とはうまく付き合っていくものから、
治療できるものへと概念がシフトチェンジしてきています。

いずれも治療方法の選択には、医師の診察、導入前検査が必要になるものもございますので、
一度ご相談にお見えいただければと思います⌖꙳✧˖°

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